2008年12月16日

「ティファニーで朝食を」トルーマン・カポーティ

Sub13_album_image_32

さらに、ムラカミ繋がり・クリスマス繋がりの一冊を。
トルーマン・カポーティの小説が四篇入っています。村上春樹の新訳です。
 
今年の二月に刊行し、もう文庫化しています。
新潮社もすごい速度で走っています。
新潮社は装偵室を完備していて、なかなか美しい本にできあがっているのに、早い文庫化が残念な気もします。「ティファニー…」を他の方の訳でも出しているからでしょうか。
「ティファニー…」とくればヘップバーンでの映画化。(挿入歌が魅力、これは小説にはできないことですね)主人公のホリ―をカポーティはヘップバーンと異なるイメージを抱いていて不満だったとか。そういえば「冷血」も映画化されています。印象深い映画でした。
この小説に「ユニオシ」という女性が登場するんだけど、これって「ダンス・ダンス・ダンス」の「ゆみよし」さんの語源?ですね、ぜったい。

「クリスマスの思い出」という短編も入っています。抒情を感じる佳作です。
全篇に通じるテーマは「イノセンス」でしょう。
解説も読み応えあり。
カポーティのみならず、村上春樹という小説家の謎も同時に解き明かされています。


Back to top