2009年1月6日

「自分の中に歴史を読む」 阿部謹也

Sub13_album_image_38

故阿部勤也さんの評論。
ブライアン・W・オールディスの「地球の長い午後」を年越しで再読しながら、
その重さに耐えかね、片方でこちらを読んでいました。
「刑吏の社会史」「ハメルーンの笛吹き男」「中世を旅する人々」…と、
若いころに身近にあった阿部氏の著作。今も本六の棚にあります。
私はこれまで過去など顧みることもなくやってきてしまったが、
両親が亡くなってしまった現在こそ、
「自分の内奥を掘り起こしながら、同時にそれを《大いなる時間》の中に位置づけていく」(同書より)時なのかもしれない。
まるで緑の森を分け入っていくような、年明けの読書となった。
人文の森は深いなぁ。

Back to top