展示作品と、「忘れられない この3冊」、少しだけご紹介します。
さて、今回のグループ展は、作品と、作家ご当人に寄せていただいた、「忘れられないこの3冊」のリストを見ながら、観賞することを、お勧めします。二倍、愉しめます。
たとえば・・・
水野朋子さんの場合・・・・・・・
上の写真は、水野朋子さんが作成されたオリジナルカード(300円)。作品はその後ろに隠れてしまっていますが、また画像アップしますね。カードは、5枚、5つのシーンが描かれています。本読みなら、たまらないカードです。大人の方に人気です。限定部数売れ切れましたが、また入荷しています。
水野朋子
1.「床下の小人たち」 メアリー・ノートン 岩波書店
お話ももちろん大好きですが、それ以上に本文挿絵のダイアナ・スタンレーに深く傾倒しました。
描かずに光を表現することが、とても衝撃でした。彼女をまねてペン画をよく描きました。
2.「はてしない物語」 ミヒャエル・エンデ 岩波書店
初めて行った展覧会「エンデ父子展」で、父エドガーが暗い部屋にじっと寝そべって作品のインスピレーションを得た話をまねて、自分もときどき暗い部屋にたたずんでみたりします。
3.「ムーン・パレス」ポール・オースター 新潮文庫
児童文学のあと、なかなか夢中になれる作家がいませんでしたが、オースターのごまかしなく選ばれた簡潔な言葉にすっかりとりこになりました。本の中の成り行き一つ一つに心がもっていかれる感覚は、久しくなかったものです。装丁も本をよく表していて気に入っています。
・・・・・・・
次は、山本淳平さんの「はだかの王様」。右ハンドルを回すと、四人がぐるぐる動くんです。実際にいらして動かしてください。きらびやかで重厚だと評判な、ウィンドウに展示しているブックエンドも山本さんの作品です。
山本淳平
1.「ドリトル先生のサーカス」 ヒュー・ロフティング作 井伏鱒二訳 岩波少年文庫
一度でいいから自分もドリトル先生のようになってみたいと思ったからです。
2.「耳を切り取った男」 小林英樹 NHK出版
学生時代に読んだ本で、頭に残っていたからです。
3.「旅の絵本Ⅵ」 安野光雅 福音館書店
絵本の世界の中に、うまいことアンデルセンの童話が入っているので、何度でも楽しめる本です。
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今回は作家さんが挿画を担当された書籍も販売しています。
今をときめく女性作家さんの二冊。「私の家では何も起こらない」恩田陸 メディアファクトリー刊。そして、「真昼なのに昏い部屋」江國香織 講談社刊。この二冊は、どちらにも布川愛子さんの挿画が施されています。装丁は名久井直子さんです。
布川愛子
1.「アルケミスト」 パウロ・コエーリョ
羊飼いの少年サンチャゴの夢を追う旅の話。読むたび発見があり、いつも勇気と元気、素直な気持ちをもらえる1冊
2.「星の王子様」
イラストは好きだし、お話も好き。ハッとさせられるメッセージがたくさん詰まっている。
3.「私の家では何も起こらない」恩田陸 /「真昼なのに昏い部屋」江國香織
2冊とも大好きなデザイナーさんとのお仕事。物語の世界に浸り、想像を膨らませてそれを絵にする。本当に楽しく、いつも嬉しさをかみしめています。
布川さんは水彩のイラスト、「ブレーメンの音楽隊」と、動物ブローチを出品しています。
こんなこんなで、またご紹介していきますが、もうあと二日しか開いていないです。汗 ! 皆さん、ぜひいらしてね。