ひととき過ぎて、風立ちぬ。        [ホットケーキ91]

2013年9月14日

 

三日目、最後の日は小海から万座温泉によって体に効く湯に借り、帰郷しました。

 

 

和室123 
せみ118

私が留めていただいたお部屋に、小海の蝉が訪問。

 

 

散歩道080 
薪130

追分の散歩道         小海の薪小屋

 

愛妻の丘153

  小海から万座に向かう途中、「愛妻の丘」からの眺望。

 

万座から

  万座周辺

 

173長野新幹線

 東京へ向かう、長野新幹線の窓から。 

 

 

 

というわけで、友人たちのおかげで、

涼しい三日間を過ごせました。

ひと時の避暑をいただいて、感謝です。

 

 

 

帰郷して少し経ってから、「風立ちぬ」を観ました。

主人公のモデルの一人、堀辰雄が療養した長野も出てきました。

 

 

小さなときから、夏は長野に何回も滞在しています。

お店をやっているので、夏はこどもは地方にやられます

うちは田舎が無いので、旅館や地元のお宅の部屋を借りたりして、過ごしたものです。

志賀高原、鬼押し出し、星野温泉の室内プールに行ったこともありました。

 

 

それは、父が若い時に、結核で長野で療養していたからでしょう。

堀辰雄と同じくです。茅ヶ崎などでも療養していたようです。

薬も発明されていない時代、

ともかく、栄養をとって静かにしているほかなかったのです。

無念だったことでしょう。

「風立ちぬ」の菜穂子さんも。

 

 

「風立ちぬ」のモデルのもうひとり、堀越二郎さんは飛行機の設計者。

映画を観て、いきなり近くに感じたのは、母方の叔父でした。

叔父は、24才で太平洋上で戦死。空軍だった。

戦死した日が、私の誕生日と同じで、母は顔が似ているというのです。

似ているかどうかはともかく。

戦死した翌年、日本に原爆が落とされました・

 

そんなわけで、「風立ちぬ」は架空のファンタジーではないのでした。

 

 

いつも思うのですが、

飛行機から眺めると、日本列島はたっぷりと緑したたる島です。

それを確かめられために飛行機に乗っているのですが。

(幸せな気持ちになれるからね)

 

緑豊かな島国、温厚、真面目な国民性。

でも資源が乏しい?  

石油は出てこないけど、最近、広い海に、見つかってますよね。未来の資源が。

 

でも、震災、原発事故ですべてが脆弱になってしまっています。

南海トラフ地震の恐怖もリアルです。

 

毎日を、知恵と、体験と、想像力でやり過ごし、

未来を必死に観ようとしている人ばかりだと思います。

 

ごちゃごちゃな特区・都市での七年後のお祭りの灯り、

私には不安です。

身のまわりの小さな問題の解決と、

遠くの人々を、もっと身近に感じることがてきる想像力が、

明日、来週、来月、来年を、約束する鍵になると思っています。

 

 

「風立ちぬ」でもっとも印象が強く残ったのは、

関東大震災、爆撃で落とされた飛行機の残骸のシーンでした。

実写より、怖かった。

 

 

そんなこんなで、今年の夏は終わりました。

 

 

 

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