大阪屋茶店のおばちゃんのこと。
大阪屋茶店のおばちゃんは89歳、長年のひとり暮らしで、最後まで現役の商店主でした。
亡くなる前夜 (12/16)には、一緒にお店の前の、銀杏の落ち葉掃きをしたのです。
おばちゃんは「いいかげんにしときなさいよ」とおっしゃって、シャッターを閉めたお店の中に入って行かれました。
この季節、落ち葉はいくら掃いてもきりがないから、そのくらいでやめときなさい、ということです。
街路樹の落ち葉掃きは、先代から早起きのおばちゃんの手をずっと借りていました。
枯れ葉が落ちるのは季節ごとの決まりであり、そうやって、四季は過ぎていきます。
人の一生にもたくさんの落ち葉が降り注ぎます。
しかしまた、新しい季節には新芽が出ます。
おばちゃんの最後の言葉,を、胸の奥にしまって時々思い出そうと思います。
小学校のころ、いつもお隣の二階にあがりこんで、茶箪笥の中のお菓子をいただきながら、
「平凡」とか「サザエさん」を読んで和んでいました。
いつもにこにこしていたおばちゃん。
心からご冥福をお祈りします。ありがとうございました。