お隣のおばちゃんのこと。[ホットケーキ49+]

2011年12月19日

 

大阪屋茶店のおばちゃんのこと。

 

大阪屋茶店のおばちゃんは89歳、長年のひとり暮らしで、最後まで現役の商店主でした。

亡くなる前夜 (12/16)には、一緒にお店の前の、銀杏の落ち葉掃きをしたのです。

おばちゃんは「いいかげんにしときなさいよ」とおっしゃって、シャッターを閉めたお店の中に入って行かれました。

この季節、落ち葉はいくら掃いてもきりがないから、そのくらいでやめときなさい、ということです。

 

街路樹の落ち葉掃きは、先代から早起きのおばちゃんの手をずっと借りていました。

 

枯れ葉が落ちるのは季節ごとの決まりであり、そうやって、四季は過ぎていきます。

人の一生にもたくさんの落ち葉が降り注ぎます。

しかしまた、新しい季節には新芽が出ます。

おばちゃんの最後の言葉,を、胸の奥にしまって時々思い出そうと思います。

 

小学校のころ、いつもお隣の二階にあがりこんで、茶箪笥の中のお菓子をいただきながら、

「平凡」とか「サザエさん」を読んで和んでいました。

いつもにこにこしていたおばちゃん。

 

心からご冥福をお祈りします。ありがとうございました。

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