今日、絵が届きました。ずっと前から気に入っていた、欲しかった絵。
勇気出ちゃうな。嬉しかったです。
それはともかく、
ターナー展に行きました。
ターナーの「空」は、なんとなく不穏。
かといって、ターナーが好きでずっと描いていた「海」も不穏。
・・・と、感じました。
「不穏」とは、広辞苑では、穏やかじゃないということ、
おそらくそこに、まるで安定がない、
ということでもあるだろう。
動きっぱなしではおさまらず、
それは落ち着かないよね。
ターナーは、激動の事件も、
ドキュメンタリータッチで描いていました。
海や空に比べると、
お月さまはいつも安定しているように私には見える。
お月さまは満月~新月、と変化して、
毎夜、
見える位置も違っているのに。
毎夜、帰り道に見上げているからだろうか、と思う。
帰る家・帰る場所があるというのは、
穏やかなことなのだと思います。
誰もいなくても、
面倒なことが待っていようと。
アリス・マンローも「ディア・ライフ」で書いているように、
どんなこともいつか許せ、いつか忘れていくのですから。
ターナーは生涯にわたって、かなりエネルギッシュな画家だったようです。
早熟で、上昇志向の持ち主だったようです。
私生活はほとんど語らなかった。謎らしい。
ターナーの空、海がずーっと不穏なのは、
帰りたいところがなかったからかも。
まあ、昔の人なんだけれど。
ともかく、風景は、それを見る自分の心によって、見え方は違うよね。
一年の暮れも近くなりました。
毎夜見上げるお月さまが、美しく優しく見えるよう。
寒い冬、寒空の下、
全ての人に、帰る家・安心できる場所が、ありますように。
ターナーの影響下、ではないけれど、都美館出たら、空ばかり。
自然が見せてくれる、晩秋の空展だ。
違うターナーも見たいなー。
ターナーの旗、強い風にはためいていた。
(展覧会で一時間。そしてここ上野から、本六まで歩いたのは、寒くてきつかった~)