ターナーの空の下     [ホットケーキ96]

2013年12月13日

 

 

今日、絵が届きました。ずっと前から気に入っていた、欲しかった絵。

勇気出ちゃうな。嬉しかったです。

 

それはともかく、

ターナー展に行きました。

 

ターナーの「空」は、なんとなく不穏。

かといって、ターナーが好きでずっと描いていた「海」も不穏。

・・・と、感じました。

 

「不穏」とは、広辞苑では、穏やかじゃないということ、

とされていますが、 009

おそらくそこに、まるで安定がない、

ということでもあるだろう。

 

動きっぱなしではおさまらず、

それは落ち着かないよね。

ターナーは、激動の事件も、

ドキュメンタリータッチで描いていました。

 

 

海や空に比べると、

お月さまはいつも安定しているように私には見える。

 

お月さまは満月~新月、と変化して、

毎夜、

見える位置も違っているのに。 

 

 

毎夜、帰り道に見上げているからだろうか、と思う。

 

帰る家・帰る場所があるというのは、

穏やかなことなのだと思います。

誰もいなくても、

面倒なことが待っていようと。

 

アリス・マンローも「ディア・ライフ」で書いているように、

どんなこともいつか許せ、いつか忘れていくのですから。

 

 

 

ターナーは生涯にわたって、かなりエネルギッシュな画家だったようです。

早熟で、上昇志向の持ち主だったようです。

私生活はほとんど語らなかった。謎らしい。

 

ターナーの空、海がずーっと不穏なのは、

帰りたいところがなかったからかも。

まあ、昔の人なんだけれど。

 

ともかく、風景は、それを見る自分の心によって、見え方は違うよね。

 

 

 

一年の暮れも近くなりました。

毎夜見上げるお月さまが、美しく優しく見えるよう。

寒い冬、寒空の下、

全ての人に、帰る家・安心できる場所が、ありますように。

 

 

 

 

ターナー002

 

ターナーの影響下、ではないけれど、都美館出たら、空ばかり。

 

ターナー2 005

 

 自然が見せてくれる、晩秋の空展だ。

 

上野014

 

 違うターナーも見たいなー。

 

たーなー 6 016

 ターナーの旗、強い風にはためいていた。

 

 

 (展覧会で一時間。そしてここ上野から、本六まで歩いたのは、寒くてきつかった~)

 

013

 

 

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