本の思い出 上畑ナオミ・ミズタニカエコ - #3特集企画
・ 印象に残っている3冊の本。その理由も教えて下さい。
上畑ナオミ×ミズタニカエコ 二人展 「網膜のプレパラート」
◆上畑ナオミKAMIHATA NAOMIさん
1 『神話の力』 ジョーゼフ・キャンベル(ハヤカワNF文庫)。
人は生と死と再生を繰り返していることを自覚できる本。中間に意味がある。
2『広場の孤独・漢奸』 堀田善衛。(集英社文庫)
戦争にコミットするか否か、その間を苦悩しながら模索するコミットしない姿勢。
3『指輪物語』 J.R.R.トールキン(評論社文庫)
ネット社会において「目蓋なき燃える目」は欲望の象徴。ゴクリとフロドが愛しい。
◆ミズタニカエコ MIZUTANI KAEKOさん
1 『理科工作ずかん』 實野恒久 (保育社)
物創りの原点をこの本で学んだ。自分の人生で欠かせない一冊であり、一番読み返している本でもある。
2 『夏の花・心願の国』 原民喜(新潮文庫)
儚く切なくも、美しく力強い作家の、毅然とした姿勢と情熱が滲み出た作品。一番強く、心打たれた作品。
3 『幻想の画廊から』 澁澤龍彦 (青土社)
澁澤文学の、美術に対する美学が集約された一冊。嗜好を決定づけられた。