本六喫茶店「土曜Café」 第1回  

 

 

 

本六Café画

 

 

今年から月1回、土曜の昼に開催することになった「土曜Café」。

記念すべき第1回のテーマは゛サイエンス゛。

東京大学農学部で研究なさっている一橋和義さんに

「匂いからのイメージ感覚の多様性」についてお話しいただきました。

コンサート翌日の急な「土曜Café」開店!! ということもありますが、

来廊されたお客さんを交え、少人数で終始なごやかな雰囲気で進行しました。

 

その一部をここにご報告しておきます。

「匂いからのイメージ感覚の多様性」

本六Café-2

 

今年から月1回、開催することになったCafé「土曜喫茶」。
記念すべき第1回は、東京大学農学部で研究なさっている一橋和義さんの「匂いからのイメージ感覚の多様性」で始まりました。
台湾からワーキングホリデーで日本に来ているお客さんも交え、終始なごやかな雰囲気で進行しました。

 

 

今年から月1回、開催することになったCafé「土曜喫茶」。記念すべき第1回は、東京大学農学部で研究なさっている一橋和義さんの「匂いからのイメージ感覚の多様性」で始まりました。台湾からワーキングホリデーで日本に来ているお客さんも交え、終始なごやかな雰囲気で進行しました。

 

はじめに参加者はまず紅茶の香りを嗅ぎ、そこから連想される色や音、手触りを伝え合いました。これはみなさんもやってみると面白いですよ。

同じ匂いでも受ける印象は人によって異なりますが、中には匂いによって形や色がはっきり見える人もいるそうです。嗅覚刺激に限らず、ある刺激を受けて別の感覚が生じる人を共感覚者と呼び、その豊かな体験を作品や仕事に昇華する人もいて、実際に共感覚者はアーティストに多く見られます。よく知られるところでは宮沢賢治や詩人のA.ランボー、物理学者のR.P.ファインマンも共感覚の持ち主だとのこと。

そして、脳で嗅覚を司る箇所は、進化に伴って大きさは縮小したものの、記憶に関わる部位である扁桃体や海馬に近いため、短期の記憶に直結しやすいとのこと。これは食べものの匂いを嗅いで食べられるか、また敵が近くにいるかを瞬時に判断する必要があるからです。確かに匂いを嗅いだ時に連想することは、瞬間的かつ強烈で、逃れようがないものだと言えるでしょう。

 

参加された台湾の黃盈景さんは、台中駅舎の建築から日本に興味を持つようになったそうです。彼が見せてくれましたが、たまたま読んでいた本「台湾旅ノート Taiwan Sketch Journal」(おおのきよみ、ジェイティビィパブリッシング)には、なんと台湾の風景の印象を色で表現したチャートが掲載されていました。偶然なので驚きました。

 

一橋さんはナマコの研究を20余年も続けておられます。ナマコのテーマで再度、Caféでお話しいただくことになっています。ナマコの料理の調査で近々台湾に行かれるとのことでした。こうしたいろいろな偶然が交差するのが、Caféの面白いところですね。

 

初回から密度が濃い、とてもお得感がある内容でした。開いてよかったな、と思いました。とても楽しい会になった土曜喫茶。今回いただいた紅茶と同じ香りを嗅げば、お話をありありと思い出すのでしょう。

 

さて、次はどんなテーマになりますか。おたのしみに。

 

 

【 関連書 お薦め本 】・・・・・・・・・・・・・・・・・

 「東大教授が考えた おいしい! 海藻レシピ73 」 

 著者 小柳津 広志 ・ 髙木義夫 (髙木屋)    成山堂書店  ¥1350- 

 

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カルシウムがたくさん含まれているという海藻は、
淡泊なので主菜になりにくいのですが、
このレシピ本を読むと、調理法、ドレッシングのアレンジによって
いかに美味しい食物になりうるかが分かります。
豊かな食材は食卓の強い味方であり、体にも良いのです。

特に巻末の小柳津先生の紙上講義を読むと、
味と香りの関係・スパイス・ハーブの相性も一目瞭然。
主菜から副菜、おやつまで網羅されています。
季節の変わり目、梅雨から夏はこのレシピ集で切り抜けられそうです。

 

**小柳津広志 (東京大学生物生産工学研究センター 教授)

 

 

 

 

みなさんがぶらりと立ち寄れるオープンなカフェをめざしていきます。

みなさんも企画してください。だれにでも、ひとつふたつ、「誰かに話しておきたいな」、
ということを持っているのではないでしょうか。

次回は5/16土曜日16t~17pmを予定しています。

(A)

 

 

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